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安住庵日記

〈三原村のどぶろく〉取り扱い商品が変わりました

こんにちは、安住庵・支配人の渡邊です。



四万十市のお隣・三原村は〈どぶろく特区〉に認定されていて、2004年から地元の三原米を使ったどぶろくが特産品となっていました。


どぶろくの製造には自分で育てた米を使い、農家民宿か農家レストランを営んでいるとの条件が。


7軒の米農家さん(現在は5軒)がそれぞれの独自の味のどぶろくを製造販売してきました。


当庵でもこのうちのひとつ〈元代(げんだい)〉とう銘柄のものをこれまでお出ししていました。

 

 

小さいサイズのみ取り扱ってきた

 

 


ところが近年、衛生管理基準がより厳しくなり気密性のない納屋での製造が困難なことに。


加えて農家さんはみな高齢になり後継者の問題もあったことから、今までそれぞれが行ってきたどぶろく造りをみんなで合同でやろうという流れになったようです。


個人で設備投資をするには難しい。

 

インボイスのこともあったでしょう。


でもせっかく20年も続けてきたどぶろく文化を消してしまうことはできない。


農家さんたちは今までやってきた自負や自信から複雑な想いを持つこともあったようですが、次世代につなげるためにはと決断され〈土佐三原どぶろく合同会社〉を立ち上げることになったということです。



昨年2023年初めに同社工場が完成し、6月には製造許可がおりて甘口、辛口の2種類を製造。


当庵ではこの商品の取り扱いを見合わせることにしたのですが、その大きな問題になったのがそのサイズ。


いままでは180mlといういわゆる1合サイズでしたが、新商品は500mlのみ。


一般的には飲みきれないのではないだろうか。


そんな思いからちょっと結論を踏みとどまっていました。


そこにきて先月、さらなる新商品〈みはらのこ〉を発売するという知らせが。

 

 

 

 

 

この商品は米だけでなく、米麹(こめこうじ)も三原米を使った〈完全地元産のお酒〉。


生産者の人たちも自画自賛するほど完成度が高いということで、試飲した結果とても飲みやすくお料理にもよく合ったことから、サイズのことは無視しても置こうとなった次第です。

 

個人的にはひとりでは量が多すぎますが、あまりお酒が強くない女将とふたりならちょうどいい量。


以前にも生産者さんに教えていただいた楽しみ方を再度ご案内しようと思います。

 

 

 

 

発酵し続けているどぶろくは立てて冷やすことが絶対ですが、醪(もろみ)が下の方に沈殿していて上部は透明になっていますので、まずはその上積みだけを味見。


ほんのりフルーティーな香りが鼻に抜ける〈日本酒臭くない日本酒〉という感じです。

 

 

 

以前お出ししていたどぶろくを注いだ様子

 

 

そして上下軽く振って混ぜ合わせ、もろみ共々どぼどぼ注いでいただきます。


もろみに凝縮された栄養価もたくさん摂れそうです。

 

 

 

 

 

そうして楽しんだ後は、炭酸水と半々で割った〈どぶろくソーダ〉で。


もろみがしつこく感じてきた頃にさっぱりとカクテル風に。

 

アルコールも中和され女性にもとても飲みやすく、女将は最初からこれがお好みです。



どぶろくは普段身近にあるお酒ではないので、お召し上がりになる機会は少ないのでは。

 

敷居が高い(?)お酒と思われている方が多いのかもしれません。


当庵のお料理によく合うお酒のひとつとして自信をもっておススメできますので、旅先でのチャレンジと思って是非ご賞味ください。

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